史跡(神社、仏閣、遺跡、墓所)

真仏寺

【場所】飯富町3427
【電話】029-229-7980

 真仏寺は、飯富町馬ヶ峰の、常磐自動車道と国道123号線が交わる南側の山道を上り詰めた所にある浄土真宗の寺で、号は大部山蓮華皇院、開基は真仏(しんぶつ)です。真仏は俗名を北条(大部)平太郎維芳(1198〜1262)といい、大部郷(おおぶごう)(飯富町周辺の旧名)の人です。建保6年(1218)、平太郎は稲田の草庵(現在の笠間市西念寺)より親鸞(しんらん)を招いて、百日間の説法を行いました。ある日のこと、説法を始めようとしたが誰一人集まって来ません。里を見渡せば田植えの最中であり、説法など聞く者はいないと知って、親鸞は自ら泥田に入って手伝いながら、田植え歌を作って仏の教えを説いたといいます。「五却思惟(ごごうしゆい)の苗代に、photo兆載永劫(ちょうさいようごう)のしろをして、一念帰命の種をおろし、自力雑行(じりきぞうぎょう)の草をとり、念々相続(ねんねんそうぞく)の水を流し、往生の秋になりぬれば、この実を採るこそ嬉しけれ、南無阿弥陀仏」というものです。本尊は阿弥陀如来像。寺宝としては、親鸞像、阿弥陀如来像、阿弥陀如来画像、田植歌名号など貴重なものがあります。