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農人形
農人形(のうにんぎょう)
最初の一箸のご飯を供えて農民の労に感謝したといいます。
藩政改革に手腕を発揮したことで知られる、斉昭公は、藩の財政再建のために質素倹約を奨励しました。斉昭公は国の基である農民が、度々の天災にも負けず、日夜汗と泥まみれに働く尊い姿に心うたれ、自ら青銅で作った農夫の像を食事のたびに膳にのせ、最初の一箸のご飯を供えて農民の労に感謝したといいます。農人形は、水戸独自の農本主義から生まれた像だけに、全国にその例を見ないものです。大正時代になって、水戸にいた建築彫刻師富岡桂山氏が、この農人形を初めて木に彫り、木彫りの民芸品として伝承されたのが「農人形」です。
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