妙徳寺は、鎌倉時代の永仁元年(1293)、加倉井の領主であった波木井実氏(はきい《さねうじ》)が、日蓮門下の日高を開山として、母の妙徳尼の菩提のために建立した寺です。波木井(「はきり」「はぎり」などとも読む)氏は鎌倉の有力御家人の一で、山梨の波木井(現在の身延(みのぶ))を領して氏としたのですが、一族みな日蓮の熱心な外護(げご)者(在俗の精神的・物質的な仏寺の援助者)として著名です。実氏は波木井実長《さねなが》の子で、この妙徳寺は、水戸地方における日蓮宗の最初の寺となりました。
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また、国道を隔てた南には、和田平助(神應寺のページ参照)の自刃の地と伝える千日堂のある中根寺(真言宗)などがあります。
※人名の読み方で不確実なものは、ふりがなを《》でくくりました。